やっぱりブスより美人ですか

ブスか美人か──外見と幸福についての相関関係は、みなさんたいへん興味を惹かれるテーマのようです。 美人は得でブスは損。 定説としてはそうだと思いますが、 だからといってブスを不幸の言い訳にするくらいなら、美容整形したらどうですかという話。


>あんなキレイでモテてる人が、
>なんであんなにトラブル多いかねぇ?
>しあわせになれない美人なんてバカよなぁ!

とかなんとか、
酔っ払いサラリーマンの他愛もない罵声が耳に飛びこんできました。
ブスは損かというテーマの復習

口説いてフラれたんでしょうかね、
やっかみが入った言い方でしたがね。
美人薄命
という言葉が、
むかしっからあることをご存じないのですかな??
わたしは美人は得だとは思いますが、
しあわせかどうかは疑問ですね。
せっかくの美しさを活かしきれてない人のほうが
圧倒的に多いのではないかと。
このサイトで3年ほどまえに、
しあわせなブスと不幸な美人という投稿を載せたんですが、
そのページはずーっとトップ10に入るくらいよくアクセスされて、
大勢の方にじっくり読まれています。
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ここから先、
「ブス」という単語がくりかえし使われているために、
あなたを不愉快な気分にさせてしまうことが懸念されます。
他の単語への言い換えも考慮しましたがうまくできませんでした。
ご承知の上で読み進めていただくか、
このページから離脱されることをおすすめします。

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ブスか美人か、
外見と幸福についての相関関係は、
みなさんたいへん興味を惹かれるテーマのようですナ。
ま、これは、
企業の強みについての考察につながるテーマでもあり、
SWOT分析を学ぶための教材でもあり‥‥
‥‥っていうのは大ウソですけどもΣ(・ω・;|||
もっと深彫りしたくなりますなぁ~。
美人の反対語はブスなのかと思っていたら、
どうやら昨今そうでもないらしく、
人気テレビ番組の「さんま御殿」が発信源となって、
醜女(しこめ)なんていう古い言葉が流通しているようですな。
ブスは放送禁止用語だってことで、
おしゃれに言葉狩りをすりぬけられたようです。
「醜女芸人vsモテ美女」とか、
ぶさいくだってことをさんざんネタにして笑ってしまおうという、
いかにも楽しそうな企画です。
ネタにして笑えるくらいのぶさいく度合いならぜんぜんOKだってことですよね。
弱みを強みに見事に転換した事例を、
たくさん発見することができるすばらしい企画。
わたしのコンプレックス

かたや、
自分のルックスに自信がなくて、
美人やイケメンにコンプレックスを感じる人って、
めっちゃいっぱいいてますよね。
お笑いにもならない中途はんぱなぶさいく加減っていうか、
どっちつかずでキャラが定まらないような‥‥。
わたしはもう、
外見にコンプレックスを感じるとかそういう歳でもないんですが、
やっぱり若いころはありました。
ニキビがひどかったもんですから、
顔がでこぼこで汚くて、
写真を撮られるのが大嫌いになるほど外見には負い目を感じてました。
ニキビって、
1個でもできたら外に出るのもいやになりません?
あんなもんが10個も20個も、
顔じゅうにできてしまうんですよ。
アゴから首から背中にも広がって、
20個どころではなかったかもしれません。
隣接する巨大なニキビどうしが合体して、
ニキビ大陸を形成し、
そのすきまに目鼻があるような。
痛いしかゆいし、
気になるから指でいじっていたら割けてウミが出てきたりとか。
ピークは高校の3年間。
受験のストレスも重なって、
もうどうしようもなかったですね。
あまりに酷いので医者にかかりましたが、
なすすべなくお手上げ。
大学に入ってからは油脂抜きの食事療法でだいぶおさまったんですけど、
痕が残りますから顔は死ぬまで穴ボコだらけ
就職したとき、
よりによって化粧品メーカーだったこともありまして、
>あんたはね、
>顔はぶっさいくじゃないんだけど、
>肌が汚いのよ。

と、
先輩の女性美容部員にグッサリ刺されたこともありましたがね。
ひどいこと言いますよねぇ~(T_T)
(ちなみにその先輩、
お肌はきれいだったかもしれませんが、
けっこうブスだったんですがね。)

まあねぇ、
ニキビの痕はいまでも目立ってますけど、
もうオッサンですからね、
たいして気にならないし、
気にかけられもしないし、
モテるとか愛されるっていうのは、
顔がデコボコしてるとかそういうこととは
あまり関係がないこともわかりましたしね。
なので、
コンプレックスというほどのものではなくなったと思うんですが、
自覚できないところで古傷が痛むということはあるかもしれません。
体型にしてもね、
身長170の体重65ですから、
それだけ聞いたら別にデブでもなく平均的なおっさんのはずですが、
腹がぽっこり出てるので格好はよくありません。
女性を口説くにも仕事を取るにも、
ルックスで勝負してないのは確かですね。
かといって笑いが取れてるかっていうと、
そういうこともないんですが、
路線としても醜女芸人に近いでしょうね。
しあわせじゃない金持ちもバカですかい?

ルックスに自信のある人は、
それだけでずいぶん大きなアドバンテージを握っているのはまちがいありません。
だから、
コンプレックス組が、
美人のくせにしあわせになれないなんておかしいと感じるのもわかります。
>自分があれだけ美人なら、
>思うぞんぶん男たぶらかしてヤリまくる(ヤラれまくる?)のにーっ

って、
非美人系のみなさんなら思ったことありますよね?
そこのところを明石家さんまさんが鋭くえぐって、
醜女の本音を引き出すから「さんま御殿」は爆笑なんですね。
ついでにもうひとつ、
お金持ちなのに不幸っていうのも、
理解できなくないですか?
収入や貯蓄に10倍、20倍の開きがありますと、
生活スタイルそのものがちがいすぎて、
身近なところでそんな金持ちにお目にかかれることはありませんけども、
3倍、5倍の開きなら部分的に生活圏が接触していることもあり、
たまたますれちがうチャンスもあるでしょうから、
機会があったらよーく眺めてみてください。
むずかしい顔して歩いてる金持ち
多いですよ。
いま、あなた、
もし3億、5億のカネがもらえたら、
あしたからなんでも好きなことできて、
死ぬまで働く必要もないし、
笑いが止まらないと思うじゃないですか。
しかし現実に何億円も持ってる人が、
ニコニコしてるかっていうとそうでもないんですよ。
お金ってね、
どうやらね、
あればいいってもんでもないらしいんです。
ないよりはあるほうがマシ‥‥
すらない。
美貌っていうのもね、
いわばひとつの財産なんですけども、
あればいいってもんじゃないんです。
知性とか価値観とか健康とかライフスタイルとか、
生き方を構成する要素っていうのは他にもいろいろあって、
そういう要素がバランスよくシンクロしてなきゃ豚に真珠ってもんですよ。
シンクロ??
なんて、
ジジイに似つかわしくない言葉を使ってしまいましたが。
これをどう説明しましょうかね。
自我同一性とは

豚に真珠
‥‥って、
自分で使っといてこんなこと言うのもなんなんですけど、
これまたずいぶんお下品なことわざですよね。
ことわざ?
か?
と思ってたらそうではなくて、
聖書に出てくることば(新約聖書「マタイ伝」第7章)に由来しているらしいですね。
日本のことわざでは
猫に小判

いいますね。
こっちのほうがお上品でよござんすね。
で、
あなたはブタなのかかネコなのか?
それはどっちでもよいとして、
実際に二代目の経営者さんなんかによくあることですけど、
親が何億、何百億の商売をやっていてですね、
生まれたときから相当な財産があったらですよ、
まわりの貧乏人はもちろんうらやましいなぁと思うわけですが、
当の本人は親の七光りとかいわれて育って、
自分がいったいどこに役に立ってるのかわからないし、
親の商売が自分に合ってない気もして、
大金持ちだといわれてもピンとこないわけです。
親が死んで遺産相続で、
何億かの金が現実に自分のものになったとしてもですよ、
そこに特段の喜びはないわけです。
自分のないところに自分の喜びがあるはずない
お釈迦さまだって出家しちゃうくらいなもんですから、
心が憂うつなら金銀財宝に価値はないんです。
ここで自我同一性
いまさらながら自分探しの話になります。
自我同一性とは、自分らしさが確立している状態で、「自分は○○○である」という認識、アイデンティティーのこと。アメリカの精神分析家、エリクソンが提唱したもので「自己同一性」ともいう。青年期には「自分は何者で、どこから来て、どこへ行くのか」といった自分への問いかけによって新たな自我の統合をはかっていくが、この統合に失敗すると、社会的な役割を見つけられず、自分が何をしたいのかわからないといった混乱に陥る。これを自我同一性の拡散という。

ブスがブスとしてシャキっと考えて、
な~んも考えてないアホな美人よりハッピーに生きていくチャンスの話ですな。
会社経営のほうでいうと、
事業ドメイン
というやつでして、
自社の事業を定義するのページで
こってりバッチリ説明しましたね。
会社にとっての自我同一性
零細企業の社員が、
給料が安かろうとなんやろうと、
大手のそいつらよりハッピーに生きられるチャンスの話です。
お笑い芸人のキャラなのに、
美人すぎて身体もセクシーなら、
ちぐはぐな感じがつきまとって本人はしんどいです。
シンクロする
とは
いわば自己一致
ちぐはぐの反対。
外から見える自分と自分はこうだという自分。
ありたい自分と現実にあるがままの自分。
そんなんが一致していたら楽だし、
不一致ならしんどい。
どんな子どもでしたか

ビートルズのゲットバックは、
名作アルバム「レットイットビー」に収録された名作中の名作。
いっぺんで好きになり、
おこづかいでLPレコードを買ったのは中学2年のとき。
対訳を読んでもイマイチ意味がわかりませんでしが、
原初の自分に戻ろうよ
っていうメッセージですね。
Sweet Loretta Martin thought she was a woman.
But she was another man.
「ゲットバック」(J.Lennon/P.McCartney)から※以下同様

ここのところが、
いわゆる性同一性障害っぽいテーマを匂わせているのかどうなのか、
いまだに判然としませんが、
中学でビートルズ愛好仲間だったGくんの解説がそっち系だったので、
ずっとそうなのだと思ってました。
(Gくんがゲイだったことを大人になってから知らされて、
たいへんな衝撃を受けることになるのですが‥‥。)

肉体的には女なのに心理的には男とか、
その反対とか。
いまでこそLGBTに対して少しずつ理解が広がっていますけど、
以前はそうそうカミングアウトもできず、
バレたら迫害される恐れもあり、
外見も何もかもひっくるめて自分自身を受け入れられない。
不一致とはそういうこと。
あなたが男性なら、
オッパイだけセクシーに大きくなった自分を想像してみたらどうですか。
ちぐはぐ
とは、
そういう感じですよ。
Get back to where you once belonged.

ヒントはそれしかないんですけども、
子どものころ、
自分はどんなんだったか。
親やその他の大人たちに歪められるまえの自分‥‥
って、
どんなんだったか。
グループや組織に置き換えるなら、
結成した当時とか、
創業したときに目指していたものとか。
それを思い出しましょ。
何が好きだったか。
どんな音楽を聴いていたか。
泣いたり腹を立てたりするポイントで、
明らかに他人とちがうところが何かなかったか。
ほんとうは親を憎んではいないか。
好きでもないのに好きな振りをしていたものは何か。
密かに恐れていたものがなかったか。
けんかしてそれっきりになってしまった幼なじみがいて、
どうでもいいってことにしてしまったけど、
実はずっと心に引っかかっている関係がないか。

──自分の原型を見つけるために、
そんな問いかけに答えつづけてくださいナ。
居心地のいい居場所を求めて

この穴ボコだらけの、
汚い顔に似合うキャラはどんなんだろう?
とまあ、
そういう発想でキクゾウもまたシンクロを図ってきたんですね。
自分探しっていう旅は、
さすがにもうとっくに終わってしまった感じですけども、
自分づくりはいつまでもやっている。
居場所居心地っていうモノサシを、
いまでもはっきり持ってます。
たとえば、
自分のよく知った町でなら、
3000円でおいしいお酒を楽しく飲めますよ。
知らない町で友だちもいないとなると、
1万円出しても必ずしも旨いメシが食えるとはかぎらず、
残念な気持ちにさせられる心配が大。
そんな経験は誰にでもありますやん?
わかりやすい話、
3倍以上おこづかいを使って、
得られたものは半分以下
ってこと。
これはたった一晩の例ですが、
実は人生全体でこれくらいの差が何年も生まれつづけている。
そんなにいっぱいお金なくてもシャキっと考えて生きてたら、
な~んも考えてないアホな金持ちよりハッピーに生きていくチャンスがあるのね
って、
なんとなくわかりますやん?
居心地にこだわる
とは
たとえば、
連れて歩いて友だちに自慢できる美人より、
ながくいっしょにいても疲れない女を選ぶということ。
居場所がある
とは、
「オレはこんなヤツだ」と自分で選んだ自分のキャラと、
「あいつはあんなヤツだ」という社会の評価が、
だいたい一致している状態。
これが合っていると楽なんです。
変に立派な評価をつけられて疲れるより、
心が楽なほうが良くないですか?
わたしは自分のことを自分で、
めんどくさいオッサンですよといい、
世間もわたしのことをめんどくさいオッサンと認めてくれる。
完全一致でめちゃくちゃ楽なんですね。
>はじめはコワい人かと思ってましたが、
>しゃべってみると案外おもしろい人だったんで安心しました。

みたいな評価が定着してます。
何回も言われているうちに、
>あー、
>オレってそんなコワい顔してんねや、
>気ぃつけなあかんな

と、
そこは受け入れて順応しようという余裕も出てきます。
コワモテなのはしかたがないし、
無理にニコニコする必要もないよな、
と。
過去には、
わたしがごきげんで体調もよく、
自分なりのベストスマイルをつくっていたはずのタイミングで、
>なんか怒ってるんですか?
ときかれ、
がっくりしたことも一度や二度ではありませんけども、
こんな経験も
キャラづくりに活かすのみ。
どうせイケメンやないねんし、
自分のキャラとしては、
渋味苦味を出していくのがええんやろうな、

気づかせていただいた。
実はぜんぜん怒ってないときでも怒りを演出して、
大きな声で怒鳴って、
を吐くことがあります。
そっちのほうが似合うからですね、
自分に合った衣裳を選んでるようなもんですよ。
>はじめはコワい人かと思ってました。

言われたら、
>いえいえ、
>ほんまはあんたが思ってるよりめっちゃコワい人ですよ


脅かして楽しむ余裕‥‥
みたいな。
>年寄りだと思って油断してたらホレちゃいますよわたしに。
>やめてくださいねーそれだけは。
>妻子持ちなんですから。

みたいな。
不自由しない程度にモテてますけど、
社会のどこにも居場所がなくなったときの孤独感は、
思い出さなくても覚えているんです。

美容整形のすすめ

自分のことをブスだと思っていて、
コンプレックスのある人は、
親がどう言おうが関係なしに、
美容整形でもなんでもして綺麗になったらいいと思います。
あなた自身があなたの顔が嫌いなら悲しいことですし、
メンタル不健全ですし、
いまの技術ならたいてい直せるらしいんで。
キクゾウは心をととのえる話ばっかりしてますけど、
問題を解決するってことになると、
いたって現実的ですから。
いま自分が貧乏なら、
お金がないという制約下でも楽しくしあわせに生きられるよう、
心を調整します。
でもそれは、
貧乏をごまかそうっていう話じゃないんで、
お金がなくてもハッピーなんだけど、
いっぽうでは大金を稼ぐ努力も最大限やりますよってこと。
>お金がなくてもハッピーなんだったら、
>稼がなくてもいいじゃん?

ではない。
嫌いなことして稼ぐんじゃなくて、
仕事してお金を稼ぐのも実は楽しいことですし。
だからですね、
ブスでくよくよするくらいなら、
整形したらいいじゃないですかってこと。
心もととのえるし顔もととのえる。
ホクロなんて一瞬で取れるし、
シミとかも消せる。
わたしだって
>100万円でニキビ痕のデコボコ直せますよ
って言われたら、
すぐ直してもらいたい。
お金で綺麗になれるなら、
綺麗になったらいいじゃないですか。
>ブスだから‥‥

言い訳にしないことが肝心。
ブスなのがコンプレックスっていうときに、
ひとつにはブスを直すっていう方法があるけれど、
ブスのままコンプレックスを消すっていう方法があるってことも、
ちゃんと知っておく。

ブス、ブスと、
ブスを連発してほんとうに申し訳ない。
たまたまブスを踏み台にして話してますけど、
実はこれは、
ブスにかぎったことではなくて、
コンプレックス全般にオールマイティに通じる話です。
上の文章の「ブス」の部分を伏せ字にして
同じことを書いてみましょう。
○○なのがコンプレックスっていうときに、
ひとつには○○を直すっていう方法があるけれど、
○○のままコンプレックスを消すっていう方法があるってことも、
ちゃんと知っておく。

わかっていただけましたか?
美しくなりゃいいってもんじゃないですよ。
美人薄命の真偽

美人は得でブスは損だっていうのはほんとうか、
この仮説をめぐってはやはり諸説紛々。
個人差がある
と、
ひとことで片づけてしまっては、
ここまで長文駄文を読み進めてくだすったみなさんに申し訳ないので、
わたしなりの検証結果を報告いたしますと──
美人は得だとはいいきれない
です。
美人は得だといいきれないが、
ブスが損なのはほぼ確実‥‥
です。
とはいうものの、
得も損もない、
勝ったも負けたもないし良いも悪いもない
と、
ふだん二極思考から脱することをおすすめしているわたしの結論ですから、
得だとか損だとかいうこと自体の解釈に注意が必要なんですけどもね。
たしかに美人は、
自分の美しさを武器に、
世の中を楽に渡り歩くことができます。
これは美人が得をしうる一面ととらえることができるでしょう。
美人が美人でいられる期間にかぎっていうと、
たしかに得することが圧倒的にたくさんあります。
が、しょせん、
期間限定で得するだけ、
得する機会が多くあるという程度。
美人がいつまでも美しいままいられるかというと、
そうではありません。
美人も歳を取るのです。
叶姉妹のお乳もやがて垂れる。
(もう垂れているし、
お肌のほうもたいがいなのですが、
劣化そのものをネタにしてしまえるところが才覚です。)

歳を取れば取るほど、
ぶさいくなおばあさんと美しいおばあさんの差は縮まってきます。
90歳のおばあさんとすれちがうときとか、
あなただって、
どっちがどっちだっていいはずです。
つまり、
長生きする美人は相対的な優位を失うことになるわけです。
もともと優位のなかったブスにくらべ、
美人は自分の価値が低下する苦痛を味わうことになるわけで、
想像を絶する恐怖なわけで、
これが美人(元美人というべきか)の相当なストレスになることはまちがいありません。
逆にいえば、
ブスは相対的な劣位を感じる機会が減っていきますから、
ストレスの度合いが元のレベルより下がります。
美人薄命
っていう、
逆にあたかも美人のほうが不幸で損をしているような仮説も、
美人の経年劣化による優位喪失と無関係ではありません。
ブスはだんだん元気になっていくいっぽうで、
美人の人生はだんだんしんどくなっていく。
この傾向がまわりの目にはどう映るか?
美人が苦悩を浮かべていると、
男たちは心配でしかたがないし、
ものすごく強く印象に残りますね。
ブスが苦悩していても、
うっとうしいだけですから、
男たちはさっさと忘れてしまいたい。
美人の薄命は印象に残るけど、
ブスが早く死んでもすぐに忘れ去られる、
と、
それだけのことのようです。
むかしから、
美人は生まれつき病弱であることが多いなどといわれてますが、
そんなのも大ウソで、
病弱なブスももちろんそれ以上にうじゃうじゃいます。
ブスは印象にさえ残してもらえないだけなんです。
自我同一性を形成していく過程で、
ブスはきわめて危険な仕打ちを経験しなければならないといえます。
虐待やいじめといった、
あらゆる冷遇が待っています。
>ブスだってブスなりにけっこうハッピーに生きられるよ!
なんて、
気休めを言えるあなたは、
深刻なブスじゃないのかもしれませんしね。
心のプロテクトが未熟な年ごろのブスは、
まわりが──特に親が、
守ってあげるしかない。
したたかに打たれ強く心ができあがっていくまで、
守って、守って、守り抜いて。
ブスはブスでしかない
と、
本人がそこを受け入れていくのがアイデンティティです。
ブスが損だとは思わないといえるところまで、
心の力で持っていけたらいい。
ねじ曲がってしまった心を元に戻すのは至難の業ですけど、
できないことではない。
かまってもらえないことは損なことなのかもしれませんけども、
惚れた腫れたのトラブルにまきこまれて人生を棒に振る美人も多いわけで。
けっきょく、
人生を通算して累計したら、
案外チャラになっていることに気づくでしょう。
美人かブスかによる損得の差など取るに足らない。
人生そもそも損も得もないっていうニュートラルな価値観に、
たどりつけたらいい。