会社を成長させたい人はチェックしてください

成長し続けるって、しんどいことだと思ってませんか。 たまにはストップしてみたくなりませんか。 人間でも企業でも野菜でも、ほっといたら成長するのがほんとうだし、それが快適。 イマイチ成長率が低いなと感じたら、よけいなブレーキ踏んでないかチェック。


充足からのスタート

成長‥‥
って
しないといけないもんなんですか?
と、
きかれたら、
あなたならどう答えます?
会社って成長し続けないといけないもんですか?
どうでしょうか、
意外とむずかしくないですか?
成長についてのあなた自身の想念を
確認するいい機会にもなるでしょうから、
がんばって答えてみてください。
相手によって答がちがうなら、
それも整理しながらですね。
(ё_ё)
会社を成長させるって、
ちょっとめんどくせえなあ‥‥
とか、
思ったことないですか?
ない(ё_ё)?
しんどいなぁとか、
ね、
ありますよね。
いまのままじっと快適に、
ここでぬくぬくしてられたらどれだけ楽か。
そう感じることありますよね。
このたびちょっと事情があり、
自社の成長率をグッと上げたい時期がめぐってきたので、
いろいろ他社の様子をきいてまわってみたところ、
成長に対する抵抗感っていうのが他の人にもけっこうあるとわかって、
少し安心しました。
なぜ、
成長しなければならないのか?

みたいな疑問をもっている人が、
わりとたくさんいた。
成長が大事なことくらいわかってるけど、
払わないといけない代償のことを考えると、
かなりイヤかな‥‥って。
ひとつの研究テーマについてコツコツ調べ上げる技術職の方は、
会社が成長してもしなくても
自分のペースでやりたいことができればそれでいいとか。
年々達成目標が高くなっていく営業職の方は、
数字だけで成績を管理されることに嫌気が差してたりとか。
>今年は給料5%くらい下げてもらっていいんで、
>ちょっとのんびりさせてください。

って、
そんな気分になることもやっぱりあるらしい。
借金抱えてるからとか赤字が続いているからとか、
おカネがないからイヤでも成長しないといけないっていうような、
凹んだ分が元に戻ったら終わりっていうタイプの成長は対象外。
満ち足りた人たちはどうなんだろう?
っていう切り口で聞いていただければ。
充足からのスタート
です。

弱いヤツを踏みつぶしてまで成長したいか

成長を続けるために見失われるものの多さに、
うんざりしてしまうことがありますね。
成長が義務になってしまったら、
やっぱりしんどい。
>まわりが成長してるんだから、
>おまえも成長しろ。

なんて
言われたってね、
自分は自分なわけで。
>ボクたち、
>ゆっくり走りたい!


て人もたくさんいるのだし。
ここ軽視すると、
社内の足並みは揃いませんし。
われわれ経営者だって
成長に対する観念はいろいろ。
いったい前年比が何%アップだったら、
そしてそれが何年連続したら、
心の底から満足して社員をほめてあげられるの?
ぐいぐい飛躍する成長企業に、
一方ではあこがれを抱きながらも、
もう一方ではジェラシーや嫌悪感みたいなもんが拭えない。
良いイメージばかりならいいけど、
ろくでもない話も見聞きしてますから。
綱渡りのようなギリギリの資金ぐり、
睡眠もろくに取れずに東西奔走、
社員は使い捨て、
方針をめぐって幹部同士で仲間割れ、
大物には恥ずかしげもなくコビを売り、
下請けには冷徹な採算管理を押しつけて、
借金は1年分の売上額を超えているのに、
儲かった金はけっきょく社長一族の財産に‥‥

とか。
企業は、
成長する過程でいろんなものをバッサリ切り捨てます。
身近なところで堅実にやっているリアルな事例でも、
伸びてる経営者はトンガってることが多い。
捨てることは成長の必須条件ですから、
血も涙もない非情な選択もやむをえないんでしょうけど、
あまりにも人の心が軽んじられて、
えげつない

感じてしまう。
成長を遂げて強くなった勝者が
弱い立場の敗者から搾取する構図ですからね。
>オレは
>そういうことしたくないわ‥‥

って
なってしまう。
なのでこれからわたしが、
イメージどおりに、
かろやかに、スマートに、成長の手本を示してあげたい。
もっと早く成長したい気持ちがウズウズ湧いてきてるので、
ちょうどいい機会だ。
これまでの成長ペースを超えるスピードが求められて、
どうしたもんかと思案していたところに
さっさと大きくなっていいぞ

ていう指令が天から下された。
確かに聞こえた(ё_ё)

自分の成長を止めてるのは自分

そこでわかってきたことがあります。
やっぱり人っていうのは、
成長に対してすごくブレーキをかけてる
ってこと。
自分の頭に重しを乗せて、
身動きできないようにしてしまった挙げ句、
重い重いとフーフー言って汗かいて、
がんばってるぞと錯覚してる。
なのであなたも、
自分の成長を阻んでいるのは実は自分自身にちがいないと疑って、
無意識なブレーキについて整理してみるといい。
どっさり出てくるから。
あなた自身がだいじょうぶなら、
自社の幹部で試してみたらいいです。
>なあなあ、
>よく考えてみたらサ、
>会社が成長するってサ、
>いいことばっかりじゃないよな?

って、
カマかけてみたらどうだろ。
経営幹部が一致して本心から成長を望むなら、
それを実現する方法はもうわかってますね。
描くだけ。
心のスクリーンに成長した会社の姿を、
リアルに克明に想像力を活かして映し出す。
色や臭いが感じられるくらい、
できるだけ鮮明に、
ですね。
ビジョンって本来そういうもの。
組織的に願望を実現する手段の体系については、
また別のところでもうちょっと詳しく取りあげることにしますけど、
みんなの像が重なってくればもう現実化したも同然。
真理に即して結論から先にいえば、
特にあれこれ無理をしなくても人は成長するもの。
成長するほうが自然であたりまえ。
対前年3~5%アップとかいうケチくさいレベルではなく、
もっと大きな幅で。
成長することがあたりまえな人の集まりである企業もまた、
成長するのがあたりまえ。
経済システムそのものが
成長することを前提に組み立てられているんだし。
そもそも宇宙全体が進化向上していて、
わたしたちはその進化向上する宇宙の一片だっていう順序です。
つまり順応することがすなわち成長だといえる。
成長が鈍っていると感じるとき、
何か努力が足りないと考えるのは早計なのだ。
ほっといても成長するのがほんとうなんだから。
いや、
ほっといたら成長する

言い直すべきかな。
パラドキシカルな言いまわしをすれば、
あなたの会社が成長しないのは、
あの手この手を使って会社を成長させようとしてるから

ではないか?
成長をわざわざ自分で止めるような余計なことを、
自分がやっているから成長しないんだ

考えたほうが合っているはず。

成長は恐怖

さあ、いつものように
心の点検からスタートです。
自分で自分の成長にブレーキを踏んでることを疑いましょう。
>きくぞうさんはいっつも心の話からですね。
>相談の中味に関係なしに、
>8割メンタルですやん。

って、
呆れたクライアントさんがいましたが、
なにをいまさら。
手加減して8割、
ほんとうは十割です。
(手打ち蕎麦みたいなコンサルだ。)
 想像力を応用して、心に絶えず念願することを映像化して描くことによって、信念というものが確固なものになるんです。これが信念の渙発法なんです。
   * * *
 同じことを絶え間なく、はっきりした映像にして心に思考させれば、言い方を変えりゃ、心のスクリーンに想像というありがたい力を応用して描けば、それは期せずして強固な信念となって、その信念がいつかは具体化する。
   * * *
 およそ人間のなかの思念というものが、それはそれはすごい魔力のような力をもっているものであるということをもっともっと真実に、確信的に、忘れないようにしなきゃいけないんだよ。あやふやじゃいけないんだよ。
 ところが、世間の凡俗は、心はあらゆる力の大源であるという貴重な真実を知りません。多くの人は疑惑というものがすべてを完成させるものだというふうに考えているんだ。そしてそれが完成を妨げるものだということは少しも重大に考えてない。
   * * *
 人間の現在を本当に生きがいのあるものにするのには、前に言ったとおり、「心に施す技術」に完全に熟練なさい。おもしろい言葉だな。心に施す技術を完全に熟練するんだよ。心に施す技術ったってやさしいじゃないか。想像を連続して、はっきり絶え間なく、同じことを描きゃいい。
   * * *
 それからもう一つ、信念渙発で非常に効果のあるのは暗示力の応用。
 わかりやすく言えば、心に映像を絶え間なく描くと同様に、自己暗示も絶え間なく反復連続しなきゃいけない。
   * * *
 宇宙霊、すなわち宇宙の根本主体のもつ限りなき力は、お互い一人ひとりの心の状態を鋳型として、これを現実化させようとする自然傾向をもっている。これはもう飽きるほど聞かされたんだねえ。だから、その理想が確実な姿で常に心にはっきりと描かれているならば、その心に掲げた理想を鋳型として宇宙霊の力は、それを常に現実につくりだすように働きかけてくれるんです。これが峻厳な宇宙法則だ。中村天風師「盛大なる人生」より

年商10億円やろが100億円やろが、
伸びるも縮むも

しだい。
経営者がやめなければいけないことの第一は、
自分自身や社員の心に
ブレーキをかける
って行為だ。
>そんなことするわけない!
>だれだって成長したいと思っている!


反論したくなったとすると、
そこがまずは大きな勘ちがい。
成長は恐怖
でもあるんだから。
高速道路も80キロくらいで走ってりゃ
別にどうってことないんですけども、
ぐーっとアクセル踏みこんで120キロ、
130、140、150‥‥と上げてきますと、
めちゃめちゃコワい。
コワい以前に違反だが‥‥
会社経営も事情はこれと似たり寄ったり。
前年比10%までなら
上がるのも下がるのも精神衛生上許容範囲内でしょう。
しかし30%、50%となってくると、
落ちるほうはいうまでもなく、伸びるほうも恐怖。
お祭騒ぎでごまかしてる会社ばっかりだけど、
浮かれてる場合じゃないんだ、
ほんとうは。
人、モノ、カネ、情報が、
いっせいに混乱するんだから。
心の負担もどんどん大きくなって、
人間性も喪失する。
誰かが傷つく、壊れる、追いつめられる‥‥。
よその会社の乱痴気騒ぎを横目で見てきて、
うすうす感づいているんですわたしたちは。
成長するって
なんだかたいへんそうっていうのを。
怖れがまずブレーキで、
次に嫉妬が大ブレーキ。
嫌悪もしつこいブレーキで、
成長へのイマジネーションを阻害する要因だ。
ただ描くだけで成長できるのに、
そのための像を心の網膜に結ばせない。
安定志向も大きな落とし穴だぞ。
変わることへの恐怖が生み出した罠、
宇宙本来の自然傾向に逆らう愚かしいブレーキだ。
どうせ安定を望むなら、
安定的な成長率を望むんだったらいい。
ブレーキになってることって、
実は他にもいろいろあることに気づこう。

なんのための成長なの?

この際もうひとつ、
個人としてのあなた自身のセルフイメージも点検しといたらいいです。
あなたが大きく伸びよう、
羽ばたこう、高く舞い上がっていこう、チャレンジしよう、変わろう‥‥、
と思うとき、
自分を認めようとしない人たちの姿が浮かんでこない?
笑われるイメージ、
批判されるイメージが湧いてこない?
自分自身に対する信頼感が弱いと、
他人が自分を否定する声が聞こえてきてしまう。
>どうせムリ
って声。
あなたの消極的な心が、
そんな他人をつくりだしてしまうんだな。
またブレーキ。
所詮は幻影なのに、
確実に足を引っぱられるから警戒しないといけない。
あれこれブレーキを踏むのをやめて、
ひとつひとつ心の重しをどけていくと、
けっきょく何がどうなるかっていうと──
イマジネーションが冴えてきて、
心のスクリーンに像が結ばれます。
成長した組織の姿が見えてきて、
次々とアイデアが湧いてくる。
湧いてきたアイデアはぐちゃぐちゃ検問されずに
スッと実行に移される。
背中に翼の生えたキーマンがあらわれて、
金鉱脈のありかを教えてくれる。
ほほいのほい(*^_^*)
飛躍の足がかりは、
煮詰まった思考の中にはないのだ。
じゃあどこにあるか?
いつもだったら顔も浮かばない人のところへ、
ふと会いに行ってしまったとか、
ふつうだったら行かないような場所になぜか立ち寄ってみたくなっただとか、
ふだんは出ないセミナーに申し込んでしまっただとか、
気がついたら聞いたこともない作家の本を買っていただとか‥‥

ふわっと大きく伸びる前兆なのかなんなのか、
乗っていくときっていうのは、
決まってそういう行動をしているもんだ。
理由なんか説明できない。
心が整うとセレンディピティが全開して、
何かに引っぱられるように
しぜーんと体が動くようになってる。
誰もがもっている不思議な力、
思いあたるフシあるよね。
このくらい心が整ってくると、
具体的な成長プランの策定なんて一瞬で終わるはずなんですよ、
本来は。
すでに社長のイメージの中にできあがってるもんなので、
準備は終わってる。
いちおう現場のコンサルティング作業としては、
早々にPLやBSを並べてもらって、
アンゾフのマトリクスがぁーとか
SWOT分析をぉーとか言いながら、
経営課題の洗い出しをやったりしますけど。
あんなもんは単に
話のつま

すぎません。
人、モノ、カネ

大胆かつ迅速に動かすにあたり、
覚悟を確かめてるだけ。
ディボーション(devotion)を固めるというか。
ブレてないことが確認できたら
いつどこにいくら使いましすかっていうとこまで踏みこんで議論できるので。
人は雇うのかアウトソースするのか、
不動産は買うのか借りるのか、
設備投資にいくらかけるのか。
ビビりながらも勇気を出して決断することで
さらにディボーションが固まる。
無鉄砲な経営者なら勢いと力技で乗り切れるかもしれないが、
心が整っていなければ、
急成長が義務になってしまう恐れがある。
成長が強迫的になっている経営者は、
ボキャブラリーがいちいち義務づけ調にってるので、
ちょっとした言葉づかいで見分けがつきます。
会計士や銀行マンをむやみに呼び出して、
あいつじゃダメだとか、
これだけの予算じゃ今期は無理だとか、
もっとこうしないとこれじゃヤバいとか、
何か手を打たせないといけないとか。
しんどいわ。
こういう会社は仮に成長できたとしても、
すでに述べたような弊害が出るでしょう。
首尾よく成長して会社は大きくなったのに、
なぜか社員は以前より不幸で、
社長はますますムツかしい顔をしてるっていう気の毒なパターン。
もしあなたが当てはまるなら、
わたしにメールください。
くれぐれも、
成長は義務ではないってこと。
なので
成長しないといけないか?
なんて
実ははじめから論点がずれてる。
しないといけないもんではない。
>じゃあ、
>成長したくない人はしなくていいんですね?


きかれたら?
うーん‥‥
成長したくないってことは、
心が休息を求めているメッセージ。
そんなふうに感じる心がどうも健康ではないらしい。
また手打ち蕎麦みたいな見解になってしまうけど、
まずはそっちを治すことからだな。
成長するとは快適なこと。
前年比で20~30%アップなら
ナチュラルで健全な範囲。
1店舗でやってきて2店舗めを出すときは、
2倍以上に伸びる絵を描くわけだけど、
モデルがシンプルなので健全。
一気に5倍、10倍と伸ばすってのは、
かなり無茶だからお勧めはしないけど、
お天道さまに対して恥ずかしくない動機があるなら立派。
なんのために事業を発展させようとしてるのか、
経営理念はなんだったか、
そこらへんをゆるがせにしないこと。
とちゅうで誰かが足手まといだと感じたらそこが肝心。
バッサリ切り捨てるか、
引っ張り上げてやって
いっしょに伸びるか。
自分のほうから 縁を切る
なんてことは思いとどまってほしい。
そんなところに起爆剤を求めず、
根気よく話しあっていただきたい。
世の中に貢献して、
まわりを幸福にするんじゃなかったの?
他人の喜びが自分の喜びじゃなかったの?
価値観がちがうから、のろまだから、
ポイっと切り捨てですか?
そこ、
くれぐれも気をつけて。
いまより断然大勢の人に喜んでいただきたいから、
成長したいんじゃなかったの?
これからスピードを上げようってときに、
感謝を忘れたらおしまいだ。