瞑想のすゝめ

達成したい目的があるとき、いちばんに必要なのは「意志」のはず。 意志が弱ければ手段がわかっていても行動が起こせないんだから、意志そのものを鍛えることが最優先のはず。 数息観、安定打坐、ヴィパッサナーなど、自分に合ったやり方を見つけ、瞑想の習慣化を。

瞑想の目的

手段について書きます。
わたしが知りうる手段のなかで、
最高にすばらしい手段をここでおすすめします。
>いったいなんの手段ですか?
と尋ねられそうですが、
ま、
なんでもいいんです。
あなたの目的がどんなものであろうと、
それを達成するためにもっとも有効な手段です。
思考を止め、心を研ぎ澄まし、
ふだんは自覚できない潜在意識領域との連絡通路を開放します。
あたりまえのことですが、
どんな目的を達成するにも意志が必要ですね。
意志が充分に強ければたいていの願望は現実化します。
だから
>夢を叶えるにはどうしたらいいですか?

もし尋ねられたら、
意志の力を高めなさい
とだけ
答えるかもしれない。
しかしこれでは
目的と手段の階層が混乱していて、
答になっていないこともわかっている。
>じゃあどうすれば意志の力が高められるっていうの?
という問いに
具体的に答えないといけないわけで、
その答こそが瞑想だと言いたいわけだ。
瞑想はすぐにでも行動に移せる具体的なアドバイスなので、
あなたの質問に対する答になってる。
意志力は瞑想によって高まるってこと。
感情はコントロールされ、
心も朗らかに安定します。
アイデアがぐんぐん湧いてくるようになるので、
「頭がよくなる」と表現してもあながちまちがいではない。
するとダイエットもうまくいくし、
急にモテるようになって恋愛の悩みも解決する。
ビジネスのほうではその効果はもっと顕著だ。
ある目的を達成するためにいろいろと考え出される手段の集合体について、
いちいち実現可能性が高まるわけですからあたりまえ。
>じゃあ瞑想ってどういうもの?
‥‥っていうことになると、
これがなかなか奥の深いものがあって、
行為としては
坐っているだけ

見えるものだったりする。
中村天風師の創見された心身統一法のほうでは、
安定打坐というのがあって、
これも基本敵には「坐っているだけ」なんだが、
ブザーの音を利用して無念無想への近道を実現している。
坐らない瞑想もある。
歩いてても寝ころんでても、
電車に乗っているときでも瞑想はできます。
動きのある瞑想としてよく知られているのが、
ヴィパッサナー瞑想
サティを入れることをくりかえしながら、
身体の動きに気づき続ける。
ふだんは意識してないが、
がちゃがちゃとやかましい頭のはたらき──思考──を、
いったん停止して静かにさせよう。
思考と思考のあいだに無理やりにでも隙間を作って、
潜在意識のほうを動かしてみよう。
ぺちゃくちゃとやかましい心のおしゃべりを、
シーッと黙らせて休ませてあげよう。
‥‥というような目的が一応あるのだが、
目的にとらわれてしまうと瞑想にならない
というジレンマもあるので、
あえて目的はぼやかしたままでいい。
はじめはよくわからなくてよいので、
とにかくとかとか、
そんなふうな心境でやりはじめてみたらいい。

ただ坐るだけか

わたしの場合、
はじめのころは数息観という呼吸法から入りました。
自分が呼吸するのを数えるだけのシンプルなものです。
50から1つずつ減らして49、48、47‥‥というように、
息を吐くごとにカウントダウンします。
なぜ逆に数えることにしたかというと、
そっちのほうが雑念に気づきやすいから。
1、2、3‥‥と増やしていくほうは、
アタマがあまりにも慣れていて自動化されているので、
途中で気が散ってしまっても気がつかないことがあります。
呼吸を数えることによって、
意識を呼吸に集めるといい。
自分がしている息のことの他には、
なにもない心になります。
無我一念
──まずは、
ひとつのところに意識をまとめる訓練から。
気づいたら戻りましょう。
瞑想中に雑念が湧いてきたり、
思考がはじまってしまったときは、
ただそれに気づき、
もとの流れに戻ります。
その感じが掴めるようになってきたら、
ひとつのところにまとまった意識を切ってしまう段階へ。
ピーンと引っぱった意識の糸をブツッと切る。
無念無想
──自分の中の最強の意志が発動する状態のことを、
そう呼ぶ。
瞑想についての情報はネットでもいくらでも集められるし、
続けていくうえでのポイントみたいなものは、
わたしもこれから根気よくくりかえし紹介していくつもり。
しかしこればっかりは
自分で習慣的に実践してもらわないとどうにも伝えられない。
5分でも10分でも、
1時間でも半日でも、
理屈を並べずに坐ることからです。

人は変われる

思考を止めることが、
ひとつ絶対的に重要なアプローチになります。
だから、
瞑想っていうのはどういう理屈でこうなんだああなんだと
エゴを介入させてはいけない。
わたしはオフィスでも
「1日3回プチ瞑想」
というのを習慣化してみた。
朝は始業と同時に、昼は昼休みが終わったときに、
そして勤務時間の最後に、
1回5分、とにかく坐らせる。
解釈は各自に委ねているので説明はありません。
休憩時間ではなくて勤務時間内にやる。
心を整えるという意味でも大切な経営習慣だが、
さらに深い修行への、そこは入り口にすぎない。
ただ坐っているだけの瞑想なんて
時間のムダづかいだとしか思えない
という人ほど、
実はいちばん時間をムダに使っている
もんです。
心の法則を軽んじているんだから。
がちゃがちゃと慌ただしい空気の中で、
それを活気だ華やかさだと混同している彼らが、
忙しそうに資料作成に追われているあいだ、
あなたがずっと坐っていたら、
そこではあなたのほうが彼らより書類の提出が遅れるでしょう。
が、
やがて彼らが3時間かかる仕事を
あなたは3分で済ませることができるようになります。
気づいてください。
他人を変えることはできない

よくいわれますが、
これは厳密には正しくない。
他人を変えようとするとエネルギーのロスが大きいので、
そんな無駄なことをするときはよくよく考えろよ
という戒めだ。
他人を変えようという意図的な試みは90%以上の確率で失敗しますが、
しかしもし、
あなたが相手の習慣を変えることができる立場なら、
習慣を変えるという操作を通じて、
あなたはその人の性格や思想を変えてしまうことができる。
同様に、
あなたの習慣を変えることによって、
わたしはあなたを変えることができるし、
あなたもあなた自身を変えることができる。
このサイトの中で、
わたしはいろんな習慣に触れ、
習慣をテーマにした投稿をたくさん書いてますが、
いちばんおすすめしたい習慣こそが瞑想なのです。
心のお手入れをサボらないための基本習慣は瞑想。
あらゆる目的に対する手段として、
瞑想の習慣 を 第一番に強くおすすめします。

あなたにこの謎が解けるか

わたし自身は長年安定打坐をサボりながらも実践していて、
まるで宇宙へのショートカットのように、
フイッと無我の境地に入っていくコツをつかむことができた。
ヴィパッサナー瞑想をずっと続けている友人もいますが、
人それぞれ、
自分に合ったやり方が見つかったらそれがしあわせ。
だからあなたもはじめてみるといいし、
このサイトがそのきっかけになれば嬉しい。
(ё_ё)(ё_ё)(ё_ё)
とかいいつつ、
実はこの話にはシャレにならないオチがある。
あなたの意志力を高める最高の手段が瞑想だと、
たったいまここで説明したばかりだが、
じゃあその瞑想を習慣として継続する意志が欠けていたとしたら、
その足りない意志力はどこから調達してくるか
‥‥
っていう謎が残る。
事件は迷宮入りか‥‥
いや、もちろん名探偵キクゾウは、
この謎も解いた。
答はまたずーっと先に別のページで解きあかすから、
まずはありったけの意志を瞑想習慣に注ぐといい。