目的と手段の混乱に陥らないために

無駄なことにエネルギーを使っているなと感じたら、目的と手段の入れ替わりを疑ってみましょう。 自分が何のために何をやっているかを見失うってことが、いつでも誰にでも起こっています。 目的と手段のヒエラルキー(階層)を、よく整理してみましょう。


さて、
願望実現のお手伝いです。
決めた目標に到達すること全般が得意でない方、
なんでもいいから達成する習慣が身についていない方のために、
目的手段の混乱について説明しましょう。
たとえば、
あなたの切実な願望が
「体重をあと5キロ減らしたい」
だったとします。
それが目的1になります。
そこであなたの頭は
「5キロ減量を実現するためには?」
と考え、
そこで出た答が
「週に最低3回はジムに通いたい」
だったとします。
これが目的1に対する手段1となります。
次にあなたは、
「ジム通いを実現するためには?」
と考え、
「仕事は6時に切り上げて早く帰りたい」
と思ったとします。
このとき、
さっきは手段1だった「ジム通い」が、
頭の中で目的として認識され、
この目的2を果たすための手段2
6時に仕事を終わることだということになりました。
さらにあなたの頭は、
「6時退社を実現するためには?」
と問いを発し、
「訪問1件あたりの受注額を2割アップしたい」
と答えることになったとしますと、
さっきの手段2がこんどは目的3となり、
それを実現するための手段3が生まれたことになります。
では
「受注額2割アップを実現するためには?」
ということになりますと、
「プレゼンテーションのスキルを磨きたい」
みたいに広がって、
目的4に対して手段4まで進みます。
まとめますと──
体重をあと3キロ減らしたい
  →目的1手段1
(その実現のために)週に最低3回はジムに通いたい
  →目的2(=手段1)と手段2
(その実現のために)仕事は6時に切り上げて早く帰りたい
  →目的3(=手段2)と手段3
(その実現のために)訪問1件あたりの受注額を2割アップしたい
  →目的4(=手段3)と手段4
(その実現のために)プレゼンテーションのスキルを磨きたい
  →目的5(=手段4

こんな感じでキリがないんです。
現実的には1つの目的に対して、
手段がいくつも浮かびますから、
そのいくつもの手段がまたいくつもの目的ともなり、
その目的に対してまたいくつもいくつもの‥‥
という具合に、
まぁどうしても目的手段というのは、
くんずほぐれつ混乱してしまうもんなんです。
マインドマップみたいなものをつくるとスッキリするのは、
目的手段の混乱からアタマが解放されるからでしょうね。
目的もなく惰性で生きている人を除けば、
こんがらがっているのが圧倒的大多数。
いったんきれいに整理したつもりでも、
またしばらくするとこんがらがってくる。
きっといま現在のあなたもこんがらがって混乱していることでしょう。
しかも、
自分の思考が慢性的にこんがらがって混乱していることに、
ほとんどの人は気づいていない、
もしくはそれがふつうだと思って慣れてしまっているからどうにかしようとしない。
だからこそ‥‥
なんのために生きているのか。
なんのために結婚して子どもを産むのか。
なんのために働くのか。
なんのために経営するのか。

というような大きな目的を、
ときどき真正面から問いかける意味があるんですね。
あなたがプレゼンテーションのスキルを磨きたくて、
高いセミナー代を払って営業道場に通っているとします。
そこで、
>あなたはなんのために
>プレゼンテーションのスキルを磨きたいのですか?

ときかれても、
>3キロやせるためです。
とは
即答できない。
えてしてそんなものなんです。
わたしはこのサイトの中で、
手段のほうを突きつめます。
いっぽうでは目的目標をはっきりするために、
それはなんのために?
それはなんのために?
それはなんのために?
それはなんのために?
それはなんのために?
それはなんのために?


問いかけに向きあいながら、
そのいっぽうで、
手段方法をはっきりさせるために、
そのためにはどうすれば?
そのためにはどうすれば?
そのためにはどうすれば?
そのためにはどうすれば?
そのためにはどうすれば?
そのためにはどうすれば?


徹底的に突きつめるつもりです。
「意志が弱いからできない」

済ませたくない。
意志が弱いからできないと言われたら、
「では意志を強くするにはどうすれば?」

答えようとします。
みなさんはどうか、
手段のほうを考えすぎないでください。
できれば思考そのものを止めてほしいくらいですから、
手段のほうに頭を使うのはなるべく少なくしてほしい。
いちいち考えなくても
ピッと入ってくるのがほんとうなんです。
そのためにわたしが代わりに答を見つくろっているわけですしね。
目的のほうは、
たっぷり時間をとってハッキリさせていただいていいんですが、
その際にも思考は不要。
「考える」というよりも「描く」んですね。
思考という拘束から逃れる方向へ進みましょう。
あれやこれやと思ったり考えたりしなくても
手段はパッと浮かぶようになります。
ただ、
そうなるまでに少し訓練が必要なだけです。
訓練すなわち、
いくつかの習慣を定着させること。
このサイトの中で
そのすべてを明らかにするつもりです。