産業カウンセラー養成講座がはじまりまして

「あなたはいままで、いっぱい無理をしてきました。もうじゅうぶんです。もうがんばらないでください」 ──やさしげなメッセージが溢れている一方で、メンタル不調者も溢れています。 メンタルヘルス分野のお仕事を増やしたいキクゾウは産業カウンセラー養成講座に通いはじめました。

通学22回に早くも凹みそう

この春から、
産業カウンセラー養成講座
ってもんに
通うことになりました。
わたしは土曜日のコースなんですが、
10月のおわりまでの約7か月で
22回の通学llllll(-_-;)llllll
だいたい9時から16時半までですから、
けっこうヘビーです。
職場のメンタルヘルスに関わる仕事をしていくにあたり、
カウンセリングの専門知識を身につけておきたい
っていう方向へ、
本気度がだんだんアップしています。
心の取り扱いについて、
自分が仮にわかってる、できるとしても、
それを他人に伝えて、
できるようになってもらうことは別物ですもんね。
そこへ、
ちょうどタイムリーに
Dr.倫太郎
っていう
テレビドラマがはじまりました。
主演の堺雅人さんが演じるのは
日野倫太郎という精神科医。
米倉涼子「ドクターX」と同じく
スーパードクターという設定(脚本家も同じ)なのですが、
こちらは患者にとことん寄り添い、
熱い茶をいっしょに飲み、手を握りしめ、
たっぷり時間をかけて話を丁寧に聴くっていう、
カウンセラーそのものの医者なんです。
素人目にも
>それはないわー!

てシーンも散見されましたが、
ハリセンボン近藤春菜さんの名演技に免じて
そこは触れないことにして、
いいとこだけ参考にさせていただくとしましょう。

いいですよね、堺雅人

何年かまえまではわたし、
テレビドラマとか、
まったく見なかったのに‥‥
晩酌デビューが46歳というスロースターターなんですが、
どうもそのあたりからちょいちょいテレビ癖がつきはじめ‥‥
「相棒」みたいな、
お気楽な連続ドラマもいつのまにか録画して観るようになって。
常習性はまだそんなにないけど、
どうも堺雅人モノは見てしまうんだなあ。
「半沢直樹」のインパクトはまだ記憶に新しいし、
「リーガル・ハイ」もおもしろかった。
ドラマだけじゃなくて映画も、
堺雅人モノはレンタルして観てしまう。
「ゴールデンスランバー」とか「鍵泥棒のメソッド」とか、
バツグンでしょ。
あー、そしてまた
晩酌の時間が長くなる‥‥
なんてムダ話はさておき「Dr.倫太郎」
やっぱり
>もうがんばらないでください。
‥‥なんですね。
あー、
またそっちですか
って感じ。
>いっぱい無理してきたね。
>がんばることないですよ。

なんていう
やさしげなメッセージにあふれていました。
あー
なんてやさしげな ┐(-。-;)┌

やさしげな国、日本

いま、
日本にはこの
やさしげななムードが充満してます。
まるで「荷物を下ろそうキャンペーン」みたいに。
わたしのそばにも過去、
「がんばれ」と言われることに激しい拒絶反応を示す知人がいたもので、
それ以来「がんばる」という言葉を口に出すことを
なんとなく制限してます。
ある面では、
荷物を下ろそうっていうのもいいと思いますけどね。
強迫的にがんばらされてきた人が、
はじめてこの言葉に出会ったら、
涙があふれて止まらなくなるのもわかります。
しかしね、
もともとたいしてがんばってない人まで
ますますがんばらなくなる
っていう、
マヌケな事態も起こってくるでしょうね。
日本人は勤勉さが取り柄だったのにな。
うつ病が国民病となり、
日本はがんばらない国になってしまうのか‥‥。
そんな時代も受け入れていくしかないとしたら‥‥
がんばることなく、
ベストパフォーマンスを発揮する方法
を見つけるしかないでしょうね。
豊かさ

ついて考えるとき、
物心両面の幸福を追求する

ていうバランス感覚が大切なのは、
2つの面がしばしばトレードオフの関係にあるからですね。
物の豊かさばかりにかたよれば人はやさしさを忘れ、
心の豊かさばかりを追い求めていれば人は‥‥
貧乏になる

てことなんです。
がんばらなかったら貧乏になって食えなくなって、
飢え死にしてしまうのが恐ろしくって、
人間は強迫的にがんばってしまうもんなんです。
ところが本能に反して、
生まれたときからずーっと物質的に豊かな現代の若者は、
それほどがんばらなくてもいい。
なので、
>「がんばれ」なんて言うセリフ、
>いまどきナンセンスよ。


てことらしく、
優雅にお仕事を途中でやめて、
ふんわりご帰宅なさってます‥‥っていうお方が、
あなたの会社にもおられるんじゃないですか。

がんばることがナンセンスな時代へ

この風潮と、
企業はどう向きあったらいいんでしょう?
経営やってるあなたなら、
社員にはもっと働いてほしいと思ってますよね。
できるだけがんばってほしいですか。
>もうがんばらないでいいから、
>おうちでゆっくり休んでていいよ。

とか、
本心で言いにくいことはないですか。
しかしこのご時世ですから、
勇気を出して言ってみましょうか。
>そんなにがんばらなくっていいよ。
>力を抜いてリラックスしてね。

って。
やさしげないたわりの言葉を、
ぎこちなくても発してみましょう。
ゴルフでも野球でもテニスでもそう。
スポーツやってる人なら心当たりがあるはず。
肩の力を抜いて、
かる~く振り抜いたほうが、
球はよく飛ぶってこと。
がんばりすぎずに
ベストパフォーマンスを発揮する方法

ちゃんとあるんです。
心の調子を整えさえすれば、
それがベストコンディション。
力を入れすぎる必要はありません。
わたしはこれまで
企業のコンサルティングに際しては、
もっぱら社長だけを相手にしてきました。
しかし
いまさらですが、
ひとつはっきり確信したことは、
社長ひとりが学んでも会社は変わらない

てこと。
社長ひとりがどれだけ学んでも、
それを会社に持ち帰って幹部社員と共有して、
やがてすべての社員さんを巻きこんで、
みんなで行動して実践して企業文化として定着させなければ、
会社は変わったことにはならない。
だからこれからは、
もっともっとわたしがクライアント企業に入りこんでいく範囲を広げたい。
メンタルヘルスが不調なら
社長でも社員でもパートさんでもいい。
ズブズブでもなんでも、
とにかくすべてを信じてわたしに任せていただけるような、
そんな存在でありたい。
産業カウンセラーの養成講座を受けてみようと思い立ったのは、
そんなふうに軌道修正をしたからです。
まだ講座には1回だけ出ただけですが、
ざっくりテキストに目を通してみたりした感触では、
いまの自分にちょうどおあつらえ向きな勉強ができそうです。