お店を持ちたい女たち

自分のお店を持ちたい若者はたくさんいますね。 開業資金も数百万とお手ごろで十分実現可能。あこがれる気持ちもわかります。 店名を決めたり内装を想像するときのワクワク感はたまりません。 一日も早くオープンしたくてウズウズしている人もいるでしょう。 一方、才能も実力もあるのに踏み切れない女性もいます。どうしてでしょう?


いつもここでこんなふうにエラそぶって、
ああしなさいこうしなさいと意見を並べているせいか、
わたしのことを勝手に「師匠」と呼ぶ人がチラホラ現れてます。
師匠なんて‥‥
そんな重い単語を、
わたしのような者に軽々しく使うなよ
とは思いますが、
いやな気はしません。
わたしが知っていて役に立っているノウハウがあって、
相手がまだそれを知らなくて、
もうちょっと詳しく教えてほしいと乞われたなら、
惜しみなく全力で伝えるように努力します。
歳を重ねるにつれ、
とにかく誰かの役に立っていたい想いが高まっていますのでね。
喜んでいただくのがいちばんうれしい。
仕事のほうも、
そんなふうな気持ちでやっているせいか、
うちの会社には行列ができてます。
けっこう長い待ち行列がw(゚o゚)w
実際にドアのまえに立って並んでいるっていうじゃないですけど、
あれしてほしい!こんなんもつくってほしい!
っていうリクエストの見えない行列です。
いつのまに
こんな人気企業になったのかな?
これから独立を計画されているみなさんもね、
どうやったら儲かるか?
っていう着眼ももちろん大切でしょうけど、
それよりもやっぱりね、
日々の地道な布施の積み重ねっていうかね、
いま目の前にいる人に対して、
なにかちょっとでも喜んでもらえることをやっていく
っていう心持ちを途切れさせずに生きていたら、
それだけでひとかどの成功をおさめられると思いますけどね。
あなたの助けを求めている人は必ずいます。
>でも利益率が‥‥
なんて
ぜいたくを言うから見失うんであって、
人生の喜びがなんだかわからなくなったときは原点回帰。
仕事がしんどいなら価値観を見直すチャンス。
どうやって集客したらよいでしょうか
‥‥なんて、
いまさら話しあわなきゃわからないような、
つまらない会議に出ているヒマはない感じになるのが正解ですよ。
あなたが目の前の誰かに喜んでいただくことに一意専心、
儲からなくてもいいから
コツコツと地に足をつけて歩きだそうとすると、
必ずといっていいほど否定的な意見が聞こえてきます。
そんな品質でお金をもらって恥ずかしくないのかとか、
考え方が歪んでいるぞとか、
いまさらのんびり遠まわりしてる場合かとか、
世間がおまえを認める日は来ないだろうとか、
とにかくヒドいことを言われます。
言われてなくても言われたように感じてしまう
っていう
心の作用にも要注意です。
とにかくそんな雑音はシャットアウト!
がんばるあなたのことを
ちょっとでも馬鹿にする人とは喧嘩して絶交しちゃってもいいですよ、
この時期は。
第一関門がだったりするっていうのは、
ありがちなパターン。
そんなのあなただけの話じゃないんで、
絶縁も辞さずの覚悟で突破してください。
>自分のからだの全細胞を、
>まわりの人に喜んでもらうために使いたい。

っていうね、
実はこれ、
わたしのことを勝手に師匠と呼んでいる女性の口から出た言葉です。
利依子さん(仮名)、
37歳。
バツイチで独身。
なんと立派な言葉を使う人だなあと感動しまして、
こっちが弟子にしてほしいくらいだと思ったくらいです。
こういう心のステイトに一途に集中してブレさせないでおきましょうよね。
そんな気持ちを保つことができるなら、
どんな分野だって成功しないはずがないですから。
利依子さんの計画は
お店を持つこと。
女性ひとりでも気楽にお酒が飲めて、
軽く食事もできる。
階段で上がれるビルの2階の角部屋で、
10人くらいで満席になるこじんまりした店の、
自分がママさんになって、
お客さんの愚痴でもなんでも聞いてあげて、
癒しになってあげたい‥‥のですと。
ま、
ようある話ですわな。
小さなお店を持ちたいなんて、
いちばんポップでありきたりな夢でしょう。
これまでにも何回も聞いたことあります。
飲食やりたい人もいれば雑貨屋さんにあこがれる人もいる。
お店なんて簡単に開業できると思っているらしいんですね。
中でも
ネイルサロンは若いコの人気が高い。
>商売ナメんなよ!
なんて、
いちいち不粋な意見をしてたこともありますが、
いまはそんなことは申しません。
だってほんとうに簡単に開業できますもん。
どっかの通販でかんたん開業キットなんてもんが売ってんじゃないか

思ってしまうくらい。
けっきょくのところ商売なんて、
やってみないとわからないことも多いので、
失敗も学びのうちですから、
借金しすぎない範囲でチャレンジすればいいんです。
師匠と呼んでくれるから甘く採点したわけじゃないですけど、
利依子さんなら開業してもやっていけると思いました。
>40歳までに300万円ためます。
>そのためになら夜のお仕事も厭わない。
>20代のころにラウンジで働いてた経験もあるので。

──ですと。
おっと出ました。
やっぱり夜のお仕事ですか。
女が開業資金を調達するのにいちばん手っとり早いルートです。
精神修養と人脈形成がいっぺんにできて、
しかもお金になるという社会勉強。
そんな学びの場があるかないかが
男と女の大きなちがい。
>水商売ナメんなよ!
なんて
不粋な意見はいたしませんので、
よいコのみなさんもどうぞやってみてください。
利依子さんはオッパイも大きいし、
色気があってしかも理知的に見える美人です。
黙ってたってどっかのクラブのママさんですよねって思うし、
いっしょに飲んでると
これから同伴出勤ですよねって感じに見られる。
>狙った獲物(=男)は必ず落としますよ。
ってサラッと言える方ですから。
すごい自信なんですね。
(とりあえずわたしはまだ落とされてませんので、
てことは狙われてもないってことで、
それはそれで寂しかったりもするわけですが、
男女関係より師弟関係重視ですから、
いまは寂しがらないことにしてます。)

たいていの女性は、
そこまで自分に自信ないでしょ?
どうです?
ところが、
男に対してはこれほど自信家であるにもかかわらず、
いざビジネスとなると
からっきし弱気なのが利依子さんの不思議なところ。
慎重すぎるだけなんでしょうか?
実は利依子さん、
すごく思いっきりのいいところもあって、
わたしと知りあってすぐに仕事を辞めて、
ほんとうに夜のお勤めを始めたのはいいけれど、
20代に働いていたころとは(あたりまえですが!)勝手がちがい、
思ったようにお金にならないし身体はキツいしってことで、
いったん退却して広告代理店に再就職──と。
なんだかくすぶっているんです。
驚いたのは、
いつも利依子さんが話し相手になってあげている、
京都の資産家のおばあさんが、
独立応援資金として
>600万円あげる(≡^∇^≡)
って、
ポンと出してくれちゃったっていう事実。
貸してくれたっていうんとちゃいまっせ。
好きに使ってくれたらいいからって、
返さんでもええお金を出してくれたんでっせ。
世の中、
そんなウマい話はなかなかないやおまへんか。
利依子さんの人間力を物語る、
ミラクルな展開やったんです。
そやのに‥‥
>自分で汗水たらして働いて貯めたお金じゃないと、
>やっぱり納得できないから。

って、
返してしまうやなんて‥‥
なんて昭和なセンス。
またそういうとこが潔くて大好き‥‥って、
つい興奮して関西弁が丸出しになってしまいましたけど、
それにしても‥‥
なんだかくすぶっているんです。
ま、
これもようある話っちゃあそうなんですけど、
これほど魅力的な
ポテンシャリティ満載な彼女が、
ブレイクしそうでブレイクできない理由は何か?
──もうおわかりですよね。
はじめていっしょに食事したときにすぐにわかりましたが、
これほど魅力的な女性が成功できない理由といえば──
あれですよあれ。
そう。
結婚願望
そして、
子ども産みたい願望
そこでマインドが一旦停止して
フリーズしたまま動かない。
結婚して子どもを産んでしあわせな家庭を築くっていうイメージのまえでは、
お金持ちになるとかそういうのはどうでもいいと思えてしまう。
もっともトラディショナルでティピカルなトラップなんですが、
なかなか本人は、
そこまで執拗に自分が結婚願望に縛られているとは認めにくい。
一度は結婚したっていう事実も、
トラップをわかりにくくしている一因になりました。
最初の結婚は22歳のときだったんですが、
願望が高まるまえにあっさりプロポーズされてあっさり入籍。
2年ちょっとであっさり離婚。
人生について何も考えてなかったんでしょうけど、
結婚するってことが、
そんなにむずかしいことじゃないと印象づけられてしまった。
すでにアラフォー。
もうすぐ40の足音が聞こえてくるってえと、
女心は毎日がハリケーンで大荒れです。
(個人差はあります。)
セクハラだと非難されることも覚悟の上で、
彼女が
結婚できない理由

わたしなりに述べさせていただきました。
すると利依子さん、
素直に全面的にお認めになり
‥‥っていうか、
>どうしてそんな簡単なことに
>いままで気がつかなかったんでしょう。

って感じで、
衝撃を受けられてしまったんですね。
いまごろ執着を落とすために瞑想三昧かもしれませんけど‥‥
さてどうでしょう。
とにかくこの強すぎる願望が
心理面でのブロックとなって、
それ以外の普通サイズの願望実現がすべて止められてしまうことがあるんです。
大ブレーキです。
執着をうまくハンドリングできれば、
あっちの願望もこっちの願望もどっちも短期間で叶えることができますが、
一般的には何年もかかります。
わたしは彼女が
42歳になったころを楽しみにしています。
40をすぎてしまってまだ結婚してなくて、
なんとなくタイムリミットみたいなラインを越えて、
出産はやっぱりもう無理なのかなぁ~っていう雰囲気になってくると、
皮肉な話ですが我執を落とすのはかえって容易になります。
いわゆる吹っ切れるってやつ。
結婚して子どもができていたとしたら、
しあわせの絶頂でそこの部分の執着は消えます。
子育ての期間分だけ事業が軌道に乗る時期が遅れるかもしれません。
けど、
どっちに転んでも
全細胞
社会貢献に振り向ける環境は整うってことです。
またひとり、
ヤリ手の美人経営者が増えることになります(≡^∇^≡)