おなかを凹ませる技術とクンバハカ

「痩せたい」と思っていたのは勘違いだった!ダイエットの本当の目的は体重を減らすことではなかった。 「おなかが凹めばそれでいい」のだ。 食べたいものを我慢して体重を減らしたって、痩せたい部分が痩せるとはかぎらない。 ドローインで腹横筋を絞り、理想の「腹だけ痩せる」が実現。


ほんとうは痩せたいのではない

あなたね、
ダイエット、ダイエットとうるさいけどね、
そもそもそれって
なんのためのダイエットなのさ?

と、
そんなことをきく人はあまりいませんね。
やせるために
決まってんじゃないのよ!

って叱られるから。
そしてとにかく
  • 甘いもんはダメ
  • 酒はビール一杯だけで終わり
  • 目標体重になるまではベジタリアン
  • バッグの中はサプリメントだらけ
‥‥などなど
涙ぐましい苦労をつづける。
わたしも‥‥
ついつい強迫観念に駆られ、
>今日はこれ食べるのやめとこ

思ってしまうことがある。
あなたもそうなんだが
自分は「やせたい」んだと思いこんでいるのだ。
なんのためにやせたいかを見失っている。
(ё_ё)?
「腹だけ痩せる技術」という
おもしろい本がある。
いくらダイエットで体重を減らしたとしても
やせる部分は選べないんだから
気になる部分が細くなるとは限らないんだから
それより
「おなかを凹ませる」ことを目的にしよう‥‥と。
腹さえなんとかなればいいんじゃないの?

問われれば、
メタボが気になるオヤジのほとんどは、
>はい、そうでーす!
って
元気に答えてしまうはず。
わたしはそうだが‥‥
あなたも実は「やせたい」んじゃなく
この腹をなんとかしたいだけだと疑ってみてほしい。

技術のキモはドローイン

若いあなたなら
ダイエットの目的は異性にモテるためかもしれない。
彼氏がほしいからダイエット
じゃあ恋人ができたらモチベーション下がるし
ダイエットやめたらまたモテなくなるし。
目的と手段の混乱に陥らないために
いちど整理しとくといい。
わたしはモテるとかモテないとかより
自分で自分のポッコリ出腹が許せない。
ブヨブヨした腹を見ていると、
気持ちまでブヨブヨたるんでくる。
だから「やせよう」としてしまうけど
これがちがっていた。
おなかが出てなきゃそれでいい。
つまるところ問題は、
体重ではなくて姿勢だった
と気づいて、
目からまたウロコが出たりする。
じゃあここで本題
ポッコリ出腹を直すためにどうするんですか‥‥っていうと?
おなかを凹ませるだけ
なんですと?
エッ L(・o・)」?
>おい!こら!なめんなよ!
>それじゃあ目的と手段の混乱どころか、
目的と手段がいっしょじゃねーか


お腹立ちはごもっともだが、
ところがそうなのだ。
740円で買ったこの本にもそう書いてある。
では、その具体的な方法は?
簡単です。
おなかを凹ませるだけ。
凹ませていない腹はたるみ、
凹ませている腹は締まるのです。
だから、
1日に数回でも意識的に凹ませるだけで
おなかは見るみる痩せていきます。植森美緒「腹だけ痩せる技術」より

こういう大胆で単純明快なこたえ
好きだな” “(/*^^*)/
目的と手段がいっしょってことあるもんね。
しあわせになるためには、
いまここでしあわせになること
──みたいな。
ま、実際には、
>1日に数回でも意識的に凹ませる
ことさえ
継続できる意志もないので
結果としておなかが凹まない人が大半なんだろうが‥‥┐(-。-;)┌
おなかを凹ませるといってもただ凹ませるんじゃなく
極限まで凹ませて
その状態を5秒でも10秒でも1分でもキープする。
呼吸は吐きっぱなしじゃなく
止めずに吸ったり吐いたり。
ドローイン(Draw-in)がこの技術のキモなのだ。

一石二鳥の生活習慣

おなかを凹ませるのがダイエットの真の目的だった
‥‥というより
おなかさえ凹ませることができるならダイエットなんかどうでもいい
という人も
筋肉についての知識が足りなさすぎる。
「腹筋」と聞くと
まずほとんどの人が思い浮かべるのは「腹直筋」
真ん中のいちばん外側についているから見えるし触れる。
腹筋運動でここを鍛えたらおなかが凹む
と思いこんでいるのがデバラ族の最大の誤解。
おなかを凹ませる「影の主役」は腹横筋(ふくおうきん)なのである。
腹横筋を鍛える=おなかを凹ませる

言い切っていい。
そして
腹横筋を鍛えるトレーニングがドローインだというわけだ。
おなかを凹ませた状態を数十秒キープするだけなので
ぜんぜんむずかしくない。
  • 通勤電車の中でも
  • エレベーターに乗ってるときでも
  • デスクワーク中でも
  • 歩きながらでも
  • 風呂に入っているときも
  • 歯磨きしながらでも
いつでもできる。
そもそも
わざわざやらないといけないこと

めんどくさいんだから続かないと思ったほうがいいでしょ。
ここでクンバハカと呼吸
下腹の筋肉を引き締めるのにこれほど簡単で強力な習慣はないので
ドローインとセットで覚えておくと鬼に金棒。
クンバハカの方法は──
  • 下腹に力をこめる
  • 肛門を締める
  • 肩の力を抜く
──だ。
これが実は
おなかを凹ませる目的においても
理想的な手段になっている。
「腹だけ痩せる技術」の第4章
「いますぐできる!究極の腹痩せ」によると
  • 基本の凹ませ方
  • 肩の力を抜く
  • 息は止めない
  • 腹痩せに不可欠な背中の力
  • 腰が弱い人は尻を締める
        :
の順になっていて
クンバハカと共通点が多いのがわかる。
肛門を締めるのも
ヘソのほうへ向かって
腹の内側へぐいぐい巻きこむように締める。
下腹のほうも
ヘソとケツをぐいぐい近づけるイメージで凹ませる。
お尻のほうはいくら締めてもだいじょうぶで
下腹のほうはヘソの下の筋肉が痛くなるくらい締めていい。
グイグイいけ。
ふだんそのくらいみっちり訓練しておくと
無意識にでもキュッキュッと肛門が締まる状態になり
ふいにヒヤッとすることに出くわしたとき
自然とクンバハカの体勢に入れるようになる。
それでおなかも凹むっていうんだから文句なし。
ちなみにわたしは50歳ですが
今年フルマラソンを4時間半で走った。
ハーフなら2時間を切るので
ふつうに考えると意志が弱いわけではない。
運動しようと決めたら根気よく続くけど
それよりよっぽどむずかしいなと思うのは、
小食の習慣
つまり
少し食べて満足する習慣だな。
フルマラソンを完走する意志とは別の種類の意志、
欲と向きあい欲を超える意志が必要になるようだ。
しかもわたしは食べたいものは何でも食べると決めていて
我慢はしないんだし。
これは心の力が強くなってくればあなたもやれます。
食べたいものを食べたいだけ食べても
結果として小食になるような生活スタイルを工夫してみたらいい。
不健康なものははじめから食べたいと感じなくなります。
わたしの体重は1999年の春
36歳のときに70キロを超えたのがワーストですが
その当時もフルマラソン完走するくらいの運動はしていた。
運動と体重は必ずしも連動しない。
身長は170ですからそもそもそんなに太ってないけど
それから3年間で58キロ台まで絞って10キロ以上の減量に成功。
以来10年以上、
リバウンドもなくだいたい63キロ前後で安定させている。
何を食べてどんな生活習慣を続けたら太るか
痩せるのはどんなことをしたときか
いろいろ試してだいたいわかってきたつもり。
いちばん痩せたのは2008年8月、
57.1キロまで落ちたのが社会人になってからの最軽量記録で、
MAXからすると10年で13キロやせたわけです。
実はこのときは運動してなかった。
一日二食や週末プチ断食を取り入れて
クンバハカや安定打坐を熱心にやっていた。
どんどん気分が爽快になっていくのがおもしろくて、
ヘソの下のあたりがカチカチになるくらい。
さすがにちょっと痩せすぎて、
当時の写真を見たら顔が骨ばって病人っぽいε=( ̄。 ̄;)
‥‥あれから5年、
少し気持ちがユルんできたようで
体重は想定範囲内で運動再開したにもかかわらず
おなかだけがポッコリ出てきて困ったわけだ。

ドローイン+プランクで完ぺき

おなかを凹ませる技術は
運動ともダイエットとも分けて考えたほうがいい。
「技術」なので。
理屈はあまりむずかしくせず、
からだで覚えたらいい。
毎日の生活習慣なんて
あれこれたくさんできないので
クンバハカと呼吸とセットにして習慣に組み入れてしまうのがいちばん手っとり早い。
プラスするとしたらプランクだな。
体幹トレーニングの代表格いえるけど
とても簡単で日常の習慣にすぐ取り入れられる。
バリエーションはいろいろあるので
そこは自分でググって調べてもらうとして
基本は
  • うつ伏せで床に
  • 肘を90度に曲げて肩の真下に
  • 前腕、肘、つま先を地面につけて体を浮かせる
  • 頭から足が一直線になるようにキープ
これだけ。
キープする時間は30~90秒くらいで
好きなだけ1日に何回でもやったらいい。
プランクの最中でもクンバハカを意識したらいいし
そうするとドローインも自然にできている。
クンバハカができてたら腹は出ない。
腹が出ている人はクンバハカができてない。
これは人生全体のコントロールにつながる方法だ。
たったこれだけのことで意志力の渙発ができて
感情のコントロールもできる。
体重のコントロールなんてできないわけがないんで
おなかを凹ませるなんて朝飯前だな。
‥‥(;^◇^;)ゝ
これからわたしのおなかがどれだけ凹むか
いつでも見に来てくえていいぞw笑
 ダイエットの「成功の極意」。それは非常にシンプルで、「続けられる」形で取り組むことです。
 お医者さんですら「ダイエット中」という言い方をすることがありますが、「××中」というのは、いつか終わることを意味する言葉です。それでは減量効果が一時的なものに終わってしまうため、問題のある表現といえるでしょう。禁欲的に聞こえてしまうかもしれませんが、健康で締まった体を維持したいなら、ずっとダイエットしている意識を(心の片隅で構いませんから)もっている必要があるのです。植森美緒「腹だけ痩せる技術」より