グーグルアナリティクスのツボ
- 初期設定から解析のコツまで

サイトを公開し、せっせと書いては更新している自分のページがどのくらい読まれているのか、はたまた、誰も見てくれていないのか。 読んでくれてる人は、いったいどこで自分のサイトを知ってくれたのか。気になるそんな疑問に、すべて答えてくれるのがこれ、アナリティクスだ。


えーっ、せっかくサイト立ち上げて、毎日更新してるのに、ちっとも検索に引っかからないし、ほとんど誰も見てくれてないし、アナリティクスなんて見ても凹んじゃうだけよ。

あのね、どんなサイトでも最初はみんなそうなんですよ。あなたのせいじゃないんです。グーグルってね、世界中のサイトを相手にデータを集めてるんで、あなたのページを見つけて評価するまでに、どんなに早くても2~3か月かかるんですよ。

このページの内容を動画でも解説しています


アナリティクスって何だ?

検索エンジン世界最大手、
もちろん日本国内でも最大手のグーグル。
そのグーグルが提供するアクセス解析ソフト、
それがアナリティクスだね。
ものすごく機能が充実しているにもかかわらず、
基本的に無料。
アクセス解析‥‥って、
ちょっと言葉がむずかしいけど、
要するに、
あなたのホームページを、
いったいどれくらいの人が見てくれているのか。

それとも誰も見てくれてないのか。
見てくれてるとしたら、
どのページをどのくらいの時間をかけて、
じっくり読んでくれているのか。
スマホで読んでるのか、
それともPCか、
何時ごろによく読まれているのか。
どんな検索キーワードで見つけてくれたのか。
グーグルが集めているそういうデータを基に、
じゃあどんな記事をどんなふうに書けば、
もっと多くの人に読んでもらえるようになるのか、
もっと集客できてもっと商品が売れるようになるのか、
そういうことを考えるのがアクセス解析の初歩っていうことになります。

初期設定の手順

たとえ検索エンジン世界最大手のグーグルであっても、
あなたのブログが誰にいつ読まれたか、
なんの手がかりもなしに把握することはできません。
あなたのサイトのページが誰かに開かれたとき、
開かれたことをグーグルに伝えるしかけがあらかじめ必要なのです。
ページが開かれたらピカッと光る、
あたかも電気信用のようなものです。
(実際には光りませんよ、もちろん。)
それがトラッキングコードと呼ばれるものです。
これをあなた自身があなたのページに仕込んでおくことで、
グーグルがあなたのページから情報を受け取れるようになるんです。
あなたの了解もなしに、
勝手に盗んでるデータじゃないんです。
あなたはあなたのサイトがどのくらい読まれているか、
きっと知りたいはずですから、
まずはこのトラッキングコードを準備しないといけません。
グーグルで「アナリティクス」と検索すると、
あたりまえでしょうが「Googleアナリティクス」のページがトップに出てきます。
ここではすでに、
あなたはグーグルのアカウントはもっているという前提で話しています。
(Gmailを使っているとすると、
すでにグーグルのアカウントはオッケーです。)

アカウント
って、
ちょっとややこしいんですけど、
いろんな階層でいちいちアカウントっていうのがありまして、
いま、あなたは、
グーグルのアカウントは持ってるけど、
グーグルアナリティクスのアカウントはもってないという想定です。
そうすると、
申し込んでねっていう感じの次のようなページが表示されます。

画面のとおりに従って進めば問題ないでしょう。
ほんとうに設定が有効になっているかどうか、
手っとり早く確かめる方法として、
「リアルタイム」メニューの「概要」を開いてみましょう。
自分のPCやスマホから自分のサイトを開いておいてください。
>現在1人のアクティブ ユーザーがサイトを訪問しています

表示されるでしょうか。
「2人」かもしれませんし、それ以上かもしれませんが、
とにかく「0人」じゃなければ設定は反映されてますのでOKです。

へーっ! これがトラッキングコードか。ぜんぜんわからないなぁ。 ま、いいや。わからなくっても、これをソースコードに貼っつけたらいいだけなんだよな。 headタグを閉じるところの真上だっけ? ワードプレス使ってたら作業は1回で済むんだ。あーよかった。


まずはこのへんをチェック

さて、
トラッキングコードの仕込みも終わりまして、
ここから先は、
あなたのサイトの情報がグーグルさんに伝わっているという前提で進めます。
最初に知りたいのはどんなことでしょうか。
おそらく、
まずはPV(ページビュー)
すなわち
ページが開かれた回数じゃないでしょうか。
むかーしむかし、そのむかし、
まだ個人でホームページを開設してるっていう人が珍しかったころ、
アクセスカウンタ
っつーものがあって、
>あなたは何人めの訪問者です
って、
トップページにデカデカと恥ずかしげもなく表示させるツールがありました。
(いまでも稀に見かけます。)
あれといっしょで、
めちゃくちゃシンプルに、
ページが表示された回数をカウントするのがPVです。
これとまぎらわしい数値に、
  • UU(ユニークユーザー)数
  • セッション数

というのもあるんですが、
初心者のみなさんはまだ知らなくていいので、
後まわしにします。
初心者でもチェックしておいたほうがいい指標は、
次の4つです。
  • PV(ページビュー)数
  • 検索キーワード
  • 滞在時間
  • どこから来たか

あら、その4つだけ?
なんだ、それくらいだったら言われなくても毎日チェックしてるわよ。 だって気になるもん。

ちょっとむずかしい設定

あなたがSEOの講師とかでなければ、
アナリティクスの設定そのものに詳しくなる必要はありません。
設定は誰かに頼んでやってもらってもけっこうです。
わたしは自分でやりましたが、
もうずいぶん古い話なので、
どうやってやったか覚えてないくらいです。
大切なのはあくまで、
あとで述べる「解析」であって、
設定ではありません。
ここから少し難易度の高い設定について解説しますが、
目まいや吐き気がしてきたら、
読むのを中断して自分で設定するのを諦めてください。
そもそもやらなくてもかまわない設定ですし、
他力本願で丸投げしてもかまいません。
まず──
アカウントプロパティビュー
呪文かなんかだと思って、
この3段階を頭の片スミにでも入れといてください。
サイトのページが増えてきたのでコンテンツをグループ分けして別々に管理したい
とか、
2つめのサイトを立ち上げた
とか、
そういうときにちょっと思い出してほしいやつです。
目まいにも吐き気にも襲われなかったタフなあなたには、
フィルター
っていう設定にトライしてもらいたいですが、
こちらはさらに難解。
いま風にいうと、
ムズい
です。
用途としては、
  • 自分自身のアクセスを除外
  • スパムアクセスを除外
  • 特定のディレクトリに絞ってデータを取得
  • デバイスを絞ってデータを取得
など。
新しくサイトを立ち上げて、
はじめのうちはだーれひとり訪れてくれる人もなくて、
宇宙から孤立してしまったような寂しさに打ちのめされているときに、
PVが「1」でも「2」でもカウントされたら、
それはそれはウレしいもんです。
でもその「1」「2」が、
自分で自分のサイトを開いた回数だったとしたら‥‥?
さらにガックリ寂しいはずです。
こういう事態に陥らないために、
ある一定の条件を満たすアクセスを除外することができる機能、
それがフィルターなんです。
無理ない範囲で設定にトライしてみてください。
わたしには無理っぽいわね。 ちょうどいいわ。いまの彼氏、そういうの強そうだから。 やってもらっちゃお。

アクセスを「解析」する

「集客」メニューの「SearchConsole」の中に、
「検索クエリ」というメニューがあります。
ここ、
気づきの宝庫なんで、
月間5千とか1万とか、
ある程度のアクセス数が集められるようになったら、
たまにのぞいてみるといいです。
ここでは以下の4つの情報を得ることができます。
  • 検索クエリ
  • クリック数
  • 表示回数
  • クリック率

で、
このへんの情報は、
ただ単に
>少ないわぁ!増えたわぁ!低いわぁ!高いわぁ‥‥
っていう程度で終わりにせず、
ここで何かを解剖して分析して、
ライティングに活かしてほしいデータなのです。
ぜひ、
アタマをヒネってほしいとこなんです。
あなたにちょっとしたお困りごとがあって、
その解決のために、
グーグルで検索したとして、
いつもランキング1位のページから順番に開いていくでしょうか?
2位も3位も飛ばして、
なぜか5位あたりに表示されてるページを開いてしまうってことがないでしょうか。
次のランクのページに進んで、
13位とか、18位とか、
ずいぶん順位の低いページを開くことがないでしょうか。
あるはずです。
その理由はなんだったか、
どこに目を走らせたときにそうなったのか、
ちょっと思い出してみてほしいんです。
あなたのページもまた、
せっかく検索結果に表示されたのに、
クリックされなかったために開かれなかった
ということが起こっています。
その逆に、
検索結果としてはあまり表示されないけれど、
たまに表示されたらクリックされる率は高いということもあります。
そういう関係がわかるのが、
クリック率やその他、
ここで得られるデータなのです。
グーグルの検索結果で表示される文字はそんなに多くありません。
タイトルと、
ページの内容を簡潔に説明したディスクリプション、
合わせてもせいぜい200文字前後のはずです。
たったそれだけの文字の羅列で、
ページが読まれるか読まれないかが分かれるというのです。
ここから何か気づいてください。
そして、
過去に書いた記事をぜひリライト(書き直し)してみてください。
リライトしてしばらく待ってみれば、
数値にあらわれる変化も観察できるでしょう。
次の記事を書くときの参考にもしてください。
ああかな、こうかな、
もしかしてこういうことかな、
と、
仮説を立て、やり直し、
その結果を観察して検証する。
こんな仮説と検証のくりかえしを、
解析と呼ぶのです。